三康文化研究所/三康図書館

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開催報告

開催報告

2021年度第2回公開集会(オンライン開催)

開催日時:2021年12月6日(月)16:00~18:00

開催方法:オンライン開催(Zoomミーティング)

発表者:①石川琢道(三康文化研究所研究員・大正大学准教授)

     「浄土宗全書の底本ならびに諸版について

     ②柴田泰山(三康文化研究所研究員・浄土宗総合研究所研究員)

     「大蔵経の変遷

参加費:無料

内容: 

 この度、三康文化研究所において、中国浄土教思想史が専門の石川琢道研究員と中国仏教・浄土宗学が専門の柴田泰山研究員による2021年度第2回公開集会が126日にオンライン会議(ZOOM)により開催しました。 

 

 石川琢道研究員は、「浄土宗全書の底本ならびに諸版について」と題し、発表しました。、これまで『浄土宗全書』の底本は知られていませんでしたが、①「初版」刊行の際に各巻に添付された「附言」の調査、②「初版」と同時期に刊行と推定される『宗祖大師七百年御忌記念出版 浄土宗全書目録』の調査、③『浄土宗全書』の本文に記載された「丁数」が「底本」の該当箇所を表記していることなどを指摘し、多くの典籍の底本が分かることを指摘しました。また、また、『浄土宗全書』は、「初版」、「再版」、「山房喜版」3つの版が刊行されていますが、「再版」刊行の際には「大きな改訂作業」があったこと、山喜房版刊行の際は、「初版」「再版」が混在して出版されたことから、今後『浄土宗全書』を引用する際は各版の明記が必要であると指摘しました。

  

 柴田泰山研究員は「大蔵経の変遷」と題し、仏教研究において不可欠な存在である大蔵経の歴史と未来について発表しました。冒頭の20211110日に大本山増上寺所蔵の三大蔵(宋版・元版・高麗版)がユネスコの「世界の記憶」国内推薦を受けたことからはじまり、中国および高麗における大蔵経印刷、従来大蔵経研究、近代と大蔵経、大蔵経の未来など、多岐にわたる内容でした。特に近代以降、大蔵経が信仰対象から研究対象に変化したこと、仏教文献における校訂の意義の再検証など、文献学や仏教学に対する様々な提言が印象的でした。最後に未来の大蔵経はデジタル大蔵経となること、そしてデジタルだからこそAIの技術を通じて新たなる世界が開けることを指摘しました。

  

 寺院関係の方、大学関係者の方、浄土宗関係の方、浄土真宗関係の方々、図書館の方等39名の方から聴講のお申し込みをいただきました。また、今回もマスコミ関係として株式会社仏教タイムス社、および株式会社中外日報社の記者の方が取材のため聴講されました。ご聴講された皆様には心から感謝申し上げます。 

聴講された方々からは、「オンラインだと参加しやすい」、「(発表内容が)面白かったのでYOUTUBEでもう一度聞き直したい」、「学術的専門分野での内容で、正直理解しづらいところもあったが、大蔵経の変遷については深い興味と今後の進展に期待を抱いた」等のご意見を頂戴しております。 

 今後、皆様のご期待に添った、より良い公開集会開催のために、聴講された方々の貴重なご意見をご参考にさせていただき、改善を重ねていきたいと考えております。 

 今回聴講され、ご希望された方々には、三康図書館のオリジナルグッズをプレゼントさせていただきます。 

 

*お申込みいただいた方へ、アーカイブ配信のお知らせをいたしました。未着の場合はお知らせください。

 

 

2021年度第1回公開集会(オンライン開催)

開催日時:2021年10月18日(月)16:00~18:00

開催方法:オンライン開催(Zoomミーティング)

発表者:①西村実則(三康文化研究所研究員・大正大学名誉教授)

     「椎尾弁匡の浄土教解釈

     林田康順(三康文化研究所研究員・大正大学教授)

     「法然上人における四修釈の受容と展開②

        ―東大寺講説「三部経釈」を中心に」

参加費:無料

内容:

 西村研究員は、「椎尾弁匡の浄土教解釈」と題して、椎尾弁匡(1876-1971)が、現実世界で浄化され進歩やむことなく生き続けることが「小往生」、命が終わった時が「大往生」という独自の新しい浄土教解釈をするにいたった背景には、浄土真宗高田派の出身であることと、当時の仏教界を取り巻く大きな変動が関係していると発表しました。

 林田研究員は「法然上人における四修釈の受容と展開()東大寺講説「三部経釈」を中心に」と題して、法然(1133-1212)が、三心(サンジン)と四修(シシュ)を積極的に受容した時期を、『選択本願念仏集』(センチャクホンガンネンブツシュウ)を撰述した直前であったと推定し、『選択本願念仏集』が撰述される前後では、法然の四修に言及する姿勢が大きく異なることを、東大寺講説「三部経釈」(サンブキョウシャク)の四修釈を検討し、考察した成果を発表しました。

 三心とは阿弥陀仏の浄土に往生する者が持つ至誠心(シジョウシン)、深心(ジンシン)、回向発願心(エコウホツガンシン)3つの心のことで、四修とは念仏実践において必要な恭敬修(クギョウシュ)・無余修(ムヨシュ)・無間修(ムケンジュ)・長時修(ジョウジシュ)4つのやりかたのことです。また、「三部経釈」とは、浄土三部経である「無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」の注釈書のことです。

 寺院関係の方、大学関係者の方、浄土宗関係の方、図書館の方等21名の方から聴講のお申し込みをいただきました。また、今回は株式会社仏教タイムス社、および株式会社中外日報社の記者の方が取材のため聴講されました。ご聴講された皆様には心から感謝申し上げます。

 聴講された方々からは、「分かり易い講義と丁寧な資料が有り難かった」、「浄土学に関する発表で少々難しいところもあったが大変勉強になった」、「研究者の方々の研究内容、発表を(直に)聞くことができた」等のご意見を頂戴しております。

 今後、皆様のご期待に添った、より良い公開集会開催のために、聴講された方々の貴重なご意見をご参考にさせていただき、改善を重ねていきたいと考えております。

 今回聴講され、ご希望された方々には、三康図書館のオリジナルグッズをプレゼントさせていただきます。

 

*お申込みいただいた方へ、アーカイブ配信のお知らせをいたしました。未着の場合はお知らせください。 

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