『邦楽』
請求記号:ヒキ2-150
笹川臨風(ササガワ,リンプウ)(種郎)(1870-1949)著
創元社
1944(昭和19)年5月20日発行
笹川臨風は、歴史家、評論家、俳人です。本書は、明治以降西洋音楽が日本に渡来し、学校教育においても西洋音楽が主流となる中、「邦楽には邦楽の美あり、邦楽の精神あり、伝統の誇るべきものがある」ことを伝えるために書かれたものです。著者笹川は、邦楽協会会長をつとめ、邦楽の普及、保存に尽力しました。
『演出者の手記』
請求記号:フノ3-650
小山内薫(オサナイ,カオル)(1881-1928)著
洸林堂書店刊行
1941(昭和16)年10月25日発行
本書は、明治から昭和初期にかけて活躍した劇作家で演出家の小山内薫が、自身が手がけた演目の演出方法や、演劇論について書いたものをまとめた著書です。小山内は、1909年に歌舞伎俳優二代目市川左團次(1880-1940)と「自由劇場」を、1922年に土方与志(1898-1959)らと「築地小劇場」を設立しました。
『奥多摩の沢歩き』
(山岳新書 6)
請求記号:ヘレ1-902カ
宮内敏雄(1917-1945)著
体育評論社刊行
1940(昭和15)年11月30日発行
本書は、著者宮内が、実際に奥多摩の山渓を巡り、沢歩きをした経験をまとめたものです。宮内は、精工舎(現在のセイコーホールディングス株式会社)で時計の文字盤製造工員として働きながら「山村民俗の会」に所属、奥多摩の文献を読み、山名、地名、径、伝説の由来等について現地調査をしました。1945(昭和20)年3月に中国南京の陸軍病院にて戦病死しました。